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ロンドンの窓 (第3197回)

2020 3 11
9年前の今日、突然の急激な円高に見舞われました。

東日本大震災の影響で保険求償が相次ぐだろう、保険会社は保険金支払いの「円」を確保するため、手持ちのドルを売って円を用意するはず。
こうした思惑から、世界の投資家が先を争って円を確保する動きに出ました。
ハゲタカとは言いませんが、つくづく嫌な世の中だと思った記憶があります。

昨日一日で少し値を戻しましたが、今回も数日続いた突然の円高傾向、一時は100円を切る様相を呈しましたが、9年前とは違っています。

FRBの金利引き下げで日米金利差が小さくなったこと(ドルの魅力薄)、
新型ウイルスの影響で企業業績が見通せず、株を売って通貨に置き換える動きが加速していること(株より通貨)、
石油下落に拍車がかかり資源の先物価格が不安定(資源より通貨)

こうした思惑が相まって円高が加速しているというのが、評論家、専門家の説明です。
「比較的、安全な通貨である円を買う動き」と言われているのですが、どうにも解せません。

少子高齢化、OECD最大の借金大国、輸出立国(円高は逆風)、野党系の評論家や専門家は「アベノミクス破綻」「日銀、終わりの始まり」といった論調。
一体全体、円のどこが比較的安全な通貨なのでしょう?通貨は、その国の国力を表しているのですよね?

かつて「有事の際のドル買い」と言われ、世界で最も安全な通貨は米ドルでした。いつ、これが円に代わったのでしょう?そもそも誰が、円は安全通貨だと言い出したのでしょう?

誰も、この質問に答えてくれないのがもどかしい限りです。

http://www002.upp.so-net.ne.jp/y-okada/

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