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ロンドンの窓 (第3191回)

2020 3 5
3月に入ったのに最高気温が10度に届かず、終日の雨。
世間は自粛のオンパレード。
今日はチャンス!と、出かけました。片道1時間半のドライブです。

茨城県近代美術館の企画展「名画を読み解く」
www.modernart.museum.ibk.ed.jp/exhibition/kikaku/index.html

案の定、巨大な建物(茨城県近代美術館は建物もすごいのです)はガラガラ。
展示会場もレストランも貸し切り状態。濃密接触しようにも、人はまばら以下。

今回の企画展は学芸員の勝利。

近代に入る前、絵画の優劣は厳然として存在し、上から順に、歴史画・肖像画・風俗画・風景画・静物画。

文字の読めない大衆に神話や聖書を伝える手段としての歴史画(宗教画)がトップ、自身の権威を示す肖像画がその次、宗教画の遠景だった市民の風俗を題材にした風俗画、同じく宗教画の背景だった風景を切り取った風景画と続き、最後に人工的に作った動かないモノを描いた静物画となります。

これらが順を追って見事に丁寧に展示されています。
また、それぞれの展示作品がどれも素晴らしい!

これだけでも十分以上なのに、「激動の近現代―決まり事の無い世界」と題して、社会構造が複雑化、価値観が多様化した近現代にあって、「なんでもあり」の個性豊かな画家、作品が次々に表れた流れを、最高級の作品を使って解説しています。

更に、オマケは中村彝(つね)のアトリエ。
水戸生まれ、37歳で世を去った中村の作品群、アトリエ、実際に使われていたソファやイスなどが展示されています。10分間の解説ビデオもなかなかの出来。

密集した室内空間は論外でも、工夫次第で、いろいろな自粛の中の楽しみ方がありますよ。

http://www002.upp.so-net.ne.jp/y-okada/

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