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ロンドンの窓 (第4088回)

2023 2 3
大規模緩和、アベノミクスのきっかけとなった2012年後半の日銀金融政策決定会合の議事録が公開され、当時の日銀総裁や理事のインタビューや解説記事が紙面を賑わせています。

10年前に自ら下した判断を、現在を踏まえた結果論で語るのですから、言い訳だったり、自分は反対だったのだが等々、見苦しい気も少々。

どうにも解せないのはメディアや政治家。
日銀の議事録公開は座っていて飛び込んでくるニュースネタと位置づけ、嬉々として当時の関係者を引っ張り出して記事にしています。与党も野党も特段のコメントは出しません。

生き馬の目を抜く金融業界、総裁の一言で瞬時に為替や株価が動く世界にあって、経済の根本となる政策決定会合の議事録公開が10年後ってどうなの?
昔から言うでしょ、10年ひと昔。
経済や技術はドッグイヤー。1年ひと昔です。

日銀よりはるかに世界に影響力を持つFRBの政策会合は2週間後に議事録公開。
会合で決まった結果に反応して世界は動き、批判、解説が飛び交い、それらを踏まえ、決定権ある参加者たちは次回会合に臨み、朝令暮改アリの議論を繰り返します。

議事録公開のタイミングこそ(10年後ではあまりに遅すぎる!)、メディアも政治家も先頭を切って正して欲しいと強く思います。

http://www002.upp.so-net.ne.jp/y-okada/
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